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   コラム
■東奔西走日記 (3) 韓国資料調査-2
広州博のコウヤマキ
韓国出土円筒埴輪
前号で書いた国立広州博物館の盗難事件は、無事解決したようで良かった。広州博といえば武寧王陵。石室内に安置された木棺はコウヤマキ製。韓国には自生していない木で、日本から持ち込まれたもの。広州博の前庭にもコウヤマキの巨木があった。武寧王は、対馬で生まれたという説もあり、古代の物語にしばし空想を巡らせた。

 国立扶餘博物館では、南郷村に国際交流員で5年滞在したという女性に案内してもらった。松菊里の住居模型や磨製石器群を見た。確かに高鍋町持田中尾遺跡と同じだ。飛び地として点的に入るというのは、やっぱり人そのものが来てるんだろうな。館のシンボルでもある金製の香炉や装身具には溜息のみ。青銅器の柄や鞘を含めた復元は精度が高い。復元的展示は、近年韓国で流行らしい。今回は馬具の調査なので、見つける毎にデジカメで撮影。本当は断られたけれど、フラッシュ無しでこっそりと・・・。これでもちゃんと写るのがデジカメの良さ。(良い子は真似しないように)

 光州に移動して全南大学へ。林(イム)永珍先生は、昨年の日韓シンポジウムin宮崎に参加して頂いた方。韓国内で前方後円墳(韓国では長鼓墳)を調査されている。約束の時間に1時間程遅れて到着すると、先生は多少(かなり)御冠。アポ取りをしてくれた県ソウル事務所のカンさんを厳しく叱責されていた。ハングルは分からないけれど、韓国の人は感情がストレートに出るので怒っているのは分かる。(脱線するが、韓国人は本当に気が短い。一週間の滞在中、ケンカの場面に何度も遭遇した。おじさんとおばさんのつかみ合いも見た。でもその後はカラッとしているけれど)

 全南大では、韓国の前方後円墳の調査資料を見せてもらった。円筒埴輪も出ている。形は日本のものと同じだ。でも胎土や調整が須恵器っぽい。工人が出向いての現地産か。佐倉の国立歴史民俗博物館で行われた「埴輪展」にもレプリカが展示されていた。韓国の前方後円墳は、墳丘と周溝のプランは同じだけれど、墳頂平坦面やテラスが明瞭でない。


全南大でも新しい博物館の開館前で、展示室を作っている最中だった。パネルは、学芸員がデザインして作っているらしい。テーマ毎に基本色調が変えてあり分かりやすい。
 夜は、韓国で一番美味い焼き肉屋(林先生談)に連れて行ってもらった。その頃には上機嫌だった。本当に美味しかったので、御礼も含めて食事代を全部出したら、「お客さんに出して貰ったままでは韓国人が廃る」とのことで、地ビールのバーに連れて行かれた。美味しかったけど、眠かった。
 次回はいよいよ、クライマックス。金海と釜山。(記:東)
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